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けがをして歯が抜けてしまったときの対応について

2014.07.17

こんにちは。

ゲリラ豪雨すごかったですね。 

庭木にとっては恵みの雨になったのではないでしょうか。


今日は、けがをして歯が抜けてしまったときの対応についてのお話を少し。

 ①まず最初にすることは、抜けた歯の収拾です。
(歯が見つからないときは陥入性脱臼といって歯肉の中に埋まっているときもあります)

 ②次に、収拾した歯の保存方法ですが、これが非常に大切なんです。

 “生理食塩水、牛乳、口の中のどれかに入れておくこと”
 
 
歯根の表面には歯根膜細胞がくっついています。この細胞は乾燥に弱いのです。
 乾燥が30分続くと半分以上の細胞が死んでしいます。
 
 一般家庭では、生理食塩水はおいてありませんので、牛乳が一番手っ取り早いでしょう
 ←どこでも売っている牛乳で大丈夫!
 
 学校や幼稚園でけがをしてしまった場合、最近はティースキーパーNEO(ネオ製薬)
 という歯の保存液を常備しているところもあり、養護の先生がその保存液に入れてもって
 きてくれると非常にいいですね。
 
 ③やってはいけないこと。これも非常に大切です。

 ついやってしまいがちなことですが、歯根についた砂などのよごれをとるために歯根  
 表面をこすると歯根膜細胞がとれてしまいますのでやってはいけません。

 水道水で洗うのもダメなんです。浸透圧の違いから歯根膜細胞が死んでしまうのです。

 歯根が汚れていてもいいので②で述べた保存下で歯科医院へ急いで行くことが大切です。

 ④歯科医院で再植、固定処置を受ける。
  
 先に述べた①~③が守られれば、歯をもとの位置に戻して適切な固定処置をすれば、歯は
 生着していく確率が上がります。(根完成歯の場合、歯髄は死んでしまいますので、後に
   根の治療が必要)
 歯根膜細胞が死んでしまうと、再植しても、アンキローシスといって、歯を支えている骨
 に歯根がくっついて歯根が吸収して溶けていってしまいます。つまり予後が悪くなるわけ
 です。

以上、歯の脱臼時の対応について述べさせていただきました。

とにかく歯のけがは時間勝負です。

保存状態が悪い場合、30分超えると歯根膜細胞は急激に死んでいくという文献データもあり、それに伴い再植後の予後も当然悪くなります。

受傷後、30分から45分以内には歯科医院に駆け込んでくださいね。

歯のけがをした時は同時に顔や口唇や舌の裂創、貫通創を伴う場合も多々あります。

当院では歯のけがだけでなく、顔面、口唇、舌のけがにも対応させていただいておりますので緊急時は何なりとお申し付けください。






 
  
  



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